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クルマと科学週間 最終日 ー理想と現実ー

さぁ、最終日です。
前々日のエンジンの理想と四日目のボイラーの法則、そして前日のボイル・シャルルの法則を組み合わせて話して行きます。
ラストスパート、頑張りましょう。

ファン・デル・ワールスの状態式

ファン・デル・ワールスの状態式とは、現実に存在する気体を扱うときの式のことです。


手書きで申し訳ない!!!!!
左下のかき消しは気にしないで!この記事を書く上での下書きですw
もっと丁寧に書けば良いのに、荒くてご免なさい。
ファン・デル・ワールスの状態式 公式

RIMG0004_convert_20110218012940.jpg

前日に紹介したボイル・シャルルの法則に厳密に当てはまる気体は、現実には実在せず、扱うのは理想の気体です。
しかし、車のエンジン内部でガソリンなどを燃やす内燃機関では、ガスはほぼこの理想気体の状態方程式に従うとして問題ありません。

一方、ボイラーなど、エンジンの外で燃料を燃やす外燃機関ともなると、エンジン内部の水蒸気は、気体の状態方程式は使えません。

その理由は、一言で言えば水蒸気はお互いにくっつきやすかったりして、理想からのズレが大きいからです。
そのズレをあらかじめ式に組み込んだのがファン・デル・ワールスの状態式なのです。
そしてそれに従わなければなりません。
そこでの式は実際の気体を広い範囲で扱う事が出来ます。

なお、ズレの程度を表す公式中のaとbは、気体の種類により、下表のように決まっています。
                   

          <気体の種類と各定数>
気体の種類    a[N・m+ / kmol2]    b[m3 / kmol]
  He         0,035×105        23,9×10-3
  
H
2         0,248×105        26,7×10-3
     O
2        1,390×105        31,9×10-3
    CO
2        3,660×105         42,8×10-3
   H
2O          5,520×105        30,4×10-3


気体の種類が違えば、気体を構成する分子同士のつきあい方が変わってくる為です。
概念機関の現実を内燃機関では理想化出来るのは、
エンジンの内部でガソリンなどを燃やすと言う激烈な化学変化を進行させるからです。
気体の種類などという僅かな違いなど吹っ飛んでしまうのです!




さてさて、1週間駆け抜けましたが、みなさまどうでしたでしょうか。
最後の方にかけて本当に難しくなりました。
しかし車に関するほんの一部の科学を紹介したに過ぎないのです。
車を動かすにはもっともっと沢山の科学が必要になります。
そう思ってみると、日常的に私たちは科学にどれだけ助けられているのかという事ですね。
過去の偉人たちに感謝感謝。

私は科学が大好きです。
良い機会だったので、科学について少し書きましたが、これからも何か機会があれば科学について書きたいと思います。
月1コラムとかも面白いかもね。
俺の脳味噌の引き出しがある限り。
1年は続かないなw

科学が好きなヒトには改めて貰う程度で、
科学を敬遠していたヒトにはすこしだけ興味を持ってもらうように書いたつもりです。
少しでも科学に興味を抱いて頂ければ、1週間紹介して来た甲斐があるというものです。

そうそう、この1週間、私の疑問に答えて下さった相棒、友人、家族に感謝。
ありがとう。
お陰で1週間書ききりました。

いつだったか、何の為にやっているのか、と聞かれました。
答えは自己満足です。

ではでは。
明日からは通常営業に戻ります。


Artist : Fatboy Slim
Song : Run Lola Run music Video (Right Here Right Now)







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クルマと科学週間 最終日の下準備 ーピンポン球を復活させようー

明日の記事は少し複雑になるため、そして予備知識が必要なため今日、学習をしておこうという魂胆です。
下準備をしましょう。

もしかすると、数学や科学が嫌いな人は難しく感じるかもしれませんが、
噛み砕いて説明します。
ゆっくりでもついて来てほしいのです。
面白いから!

ボイル・シャルルの法則気体の状態方程式
ボイル・シャルルの法則とは、一定質量(1モル)の気体の体積Vは、絶対温度T(摂氏温度にプラス273度)に比例し、圧力Pに反比例するもの。その比例定数Rを気体定数と言います。

PV/T=R

ボイル・シャルルの法則の公式です。


四日目に説明しましたボイルの法則と、これから説明するシャルルの法則を合体させてボイル・シャルルの法則と言います。
まずシャルルの法則を見ておきましょう。

シャルルの法則とは、「圧力を一定に保った状態で、気体の体積Vは絶対温度Tに比例する。すなわち、V=定数×Tになるのです」。

この法則はフランスの物理学者シャルル(1746~1823)によって見いだされたものです。

さてボイルの法則とシャルルの法則を合体させたボイル・シャルルの法則にステップアップする前に冒頭の法則に出て来たモルの事に触れておきましょう。

モルはダースに良く似た単位だと軽く思って下さい。
12本をひとまとめにして、1ダースというように、
6,02×10の23乗個の粒子の集団を1モルと言います。
10の23乗は1の後ろに0が23個続く数字です。
粒子が分子からなる気体だと1モルに0℃、1気圧で22,4ℓ。
その質量は気体を構成している分子量にグラムを付けたものになります。
説明が下手で申し訳ない。

ボイル・シャルルの法則が、ボイルの法則とシャルルの法則とからどう合体されるかは下の図で。
今回も手書きですw良い図が見つからなかったもので;申し訳ない;
なんて汚い字だw恥ずかしすぎる。


RIMG0001_convert_20110217234457.jpg


なおボイル・シャルルの法則は1モルについての法則ですが、
これをnモルに拡張したものを
気体の状態方程式」と言います。

PV=nRT

気体の状態方程式の公式です。


さて、やっとピンポン球の登場です。
ピンポン球が少し凹んだくらいで穴があいてなければ、熱い湯の中にしばらく浸してみましょう。
すると、ボイル・シャルルの法則により、ピンポン球の内部の空気の圧力が増し、
セルロイドの壁をポンと元の状態に押し返してくれるのです。


難しいですかね?
結構具体的に説明したので、分かりやすいとは思いますので、ちょっとづつでいいので考えてみて下さい。
分かれば面白くなってきます。

明日が本番です。
ついて来て!

Artist : John Williams
Song : The Imperial March






クルマと科学週間 五日目 ーエンジンの理想ー

正直に言います。
難しい話をします。


カルノーの定理
カルノーの定理とは理想的な機会は、同量の熱が移動する事によって同量の仕事が発生し、その量は温度だけで決まるというもの。

19世紀初頭、フランスはヨーロッパの覇権を求めてイギリスと延々と戦いを繰り返し、敗れ去りました。

その原因を工業力の遅れに求め、蒸気機関の発達を志した1人の愛国者が居ました。
それが
ニコラ・レオナルド・サディー・カルノー(1796~1832)である。

カルノーは「熱機関」から取り出せる動力を最大にする為にはどうすればいいのか、を1824年に発表した論文で詳しく検討しました。

熱の移動には2種類あります。
ひとつは体積の変化をともなう移動です。
その際、「体積の変化×圧力」で表される仕事をします。
そしてふたつめは高温の物体と低音の物体を接触させた時に高温部から低温部への1方向に不可逆的に熱が移動する現象です。
これのみでは仕事は一切しません。

それならば、熱の移動を利用して最大の動力を得るには、温度差による移動をなくし、体積変化による熱の移動のみを起こすようにすれば良い。
それを実現する為にカルノーが考え出したのが、カルノー・サイクルと呼ばれる過程です。

RIMG0001_convert_20110218002913.jpg
カルノーサイクルはAからA=A'の一連の過程で、熱移動によるエネルギーを発生させる。

今から上の図を使って説明します。
一歩一歩確認しながらついて来て下さい。


まずシリンダー内の気体が、熱を供給する熱溜1と同じ温度(T1)になっている状態のAからスタートです。
熱溜から供給された熱がピストンを押し上げながらシリンダー内に移動する。この過程で動力を得て、状態Bとなります。
次に温度の低い熱溜2(温度T2)にいきなり接触させずに、断熱材を使って熱の出入りがないようにしておいて、ピストンをさらに引き上げます。
すると、熱はより大きな体積に拡がり、薄められ、気体の温度が下がります。
これを「断熱膨張」と言います。
こうして温度をT2になるまで下げて、Cの状態にした後、熱溜2と接触させて、温度をT2に保ったまま、ピストンをゆっくり押し下げ、Dの状態にもって行く。
その際に仕事をしなければならず損をするのですが、前に動力を得た仕事と比べ、低い温度での過程なので、気体の圧力も低く、より少ない仕事で良いのです。
最後に断熱措置をしてから、ピストンを押し下げる。
今度は、熱がより小さな体積の中に押し込められ、温度が上がっていき、体積も温度もスタートのAと同じ状態に戻ります。

このカルノー・サイクルこそ、カルノーの定理でいう理想的な機械があり、最大の効率を得る熱機関の理想なのです。



こんな難しい、意味の分からないことを考えつくニコラ・レオナルド・サディー・カルノーは実はかなりのイケメンなのです。

carno.jpg


余談

そして上の図はカルノー・サイクルの概念図でしたが、
下の図はカルノー・サイクルの圧力-体積図です。

image283.gif

P=圧力
V=体積


カルノーが上記の概念を述べた際は注目されなかったのです。
実はカルノーサイクルの圧力-体積図と名付けられていますが、
これはカルノーの死後、1834年に同国人のクラペイロンがこの圧力-体積図を発明したのです。
そしてこれもまた注目されませんでした。
しかし英国人ウィリアム・トムソンがこの2人の仕事の重要性を再認識し、広く世に紹介しました。
トムソンはカルノー・サイクルを使って「絶対温度」と呼ばれる温度の目盛りも発明しました。
カルノーの仕事が敵であった国の人間によって世に知らしめられた。
皮肉ですね。
世の中そんなものなのかもしれません。


Artist : Alanis Morissette
Song : Ironic



クルマと科学週間 ー休憩コラム 因果は巡るー

休憩にならないかもしれない。
いや、休憩にならないです。
しかし、説明しておく必要のある単語が前2日両方に出てきましたね。

トリチェリーの実験
というやつです。

そこで少しだけ寄り道しちゃいましょう。


ヨーロッパでは17世紀始め頃から大砲と金属の貨幣が盛んに作られるようになりました。
戦争と商業が繁栄したのです。
その結果、金属の需要が急増し、金属鉱山のより深いところが掘られ、
地下水の排出にポンプが使われるようになりました。

ですが、約10mを超えて汲み上げようとすると、ポンプが突然きかなくなる。
ポンプ業者たちは、ガリレイに泣きつきました。
ガリレイはよく考えて答えました。
「その問題は、自然が真空をどれだけ嫌っているかに関係している」と。

ガリレイの診断に基づき、ガリレイの弟子であるトリチェリー(1608~1647)が水の代わりに、水の13,6倍も重い水銀を使う事を思いつきました。

一端を閉じた長さ約1mのガス管に水銀を満たし、開いた他端を指で押さえて下にし、水銀容器中に倒立する。
指を離すと、ガラス管の中の水銀柱は下降し、下から約76cmのところで止まる。
これは長さ10mの重さと同じで、この重みを支えているのは大気の圧力である、とトリチェリーは考えました。

これぞ、今日も使われる気圧計の原理に他ならなかったのです。


image020.jpg


otenki17-04.gif



さらにガラス管の上部に「トリチェリーの真空」ができる、としました。
当時の人々には仰天のとんでもない実験だった。
彼らの崇拝するアリストテレスが「自然は真空を嫌う」と言っている。
こんな簡単に真空が作られるはずがない、と大反対したのです。

逆に深甚の興味を示したのがパスカルであり、ボイルであり、
パスカルの原理」や「ボイルの法則」を編み出した天才たちだった。

さらに真空(に近い状態)が白熱電球を産み、真空管に変身してラジオやテレビを産み、戦争や商業を放送する。
因果は巡る。


Artist : Queen
Song : Made In Heaven





クルマと科学週間 四日目 ータイヤー

ボイルの法則

ボイルの法則とは一定質量の気体の圧力(P)と体積(V)は、温度は一定ならば互いに反比例する。PV=一定。

いつも当然のこととして見過ごしている。
しかし改めて不思議に思い出すと、凄いもんだなと感じざるを得ない現象があるもんですよね。

車のタイヤもそう。
よくもまぁ、2トン5トンもある車体を、空気しか入ってないタイヤで支えられるもんだ、と思う。

タイヤのチューブには、普通1,8から2kg/cm²ぐらいの圧力で空気が詰め込んであります。
1気圧はほぼ1kg/cm²に相当するので、その2倍の圧力を持たせてある事になります。
だからこそ、人や荷を積んだ車の重みを支えても、元々の円形を十分に維持し、
あまり摩擦を増やさずに車を走らせられるのです。

このように、気体をタイヤのチューブのような容れ物に閉じ込めると、必ず一定の強さの圧力を容れ物の壁に及ぼします。(注1、下記参照)

さて内部の気体を漏らさぬようにしたまま、温度も変えずに、容れ物の体積だけを膨張させてみましょう。
直方体の一辺の長さを、下の画像(手書きで申し訳ない;)のように2倍にする。

良い画像が見つからなかったんです;スイマセン!

2baidesuyo.jpg


紙面に対して直角な断面は同じに保ち、体積を2倍にする。
上下方向に運動している1個の分子は、そうすると、上下の壁に衝突する回数は2分の1に減る。
これは気体が容れ物に加える圧力が半分になった事を意味します。

体積をこのように2倍、3倍…としていくと、圧力は2分の1、3分の1…になっていきます。
つまり体積と圧力の積は変わらず反比例するのです。
これがボイルの法則です。

もっともロバート・ボイル(1627~1691)は最初からこのように考えて法則を言い出したのではないのです。
むしろ反対で、
※トリチェリーの実験を追試し、気体の体積と圧力が反比例する関係を見つけ、
そこから気体が分子(原子)あるいは粒子から成り立っているのではないかと考えていき、ボイルは原子(分子)説、粒子説の立場を固めたのです。(注2、下記参照)


(注1)
容れ物の中の気体の分子は厖大な数が含まれています。
0℃1気圧の状態で1cm³内に1兆のさらに3千万倍くらいの分子が含まれています。
それならギシギシに一杯詰まっているのかといえば、そうではないんです。
ひとつひとつの分子があまりにも小さいので、分子間のすき間はかなり空いています。
そこで分子同士はあまり衝突せず、自由に容れ物の中を飛び回り、容れ物の壁との衝突を繰り返しています。
それらの合力をとると、壁に対して1気圧の圧力を及ぼす事となるのです。

(注2)
物質がコンニャクのようにびっしり連続して成り立っているとするアリストテレスの連続体説では、
ボイルの法則が説明困難です。
押されてくぼんだ部分がどこかへはみ出していくはずです。
それに対し、粒子説は説明しやすい。
ボイルから約200年後に現れた気体分子運動論はまさしくそのように考えました。
ボイルは200年も先駆していたのです。



トリチェリーの実験は明日の休憩コラムで!


Artist : Susan Boyle
Song : Cry Me A River



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