スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

王様のトリック

王様のトリック  吉村達也 著

本作は「ドクターM殺人事件」の文庫版である。
雪山、密室、連続殺人というお決まりですが、お決まりでない設定が1つ。
殺人者が2人と公表されるところ。

内容紹介:
猛吹雪に見舞われた北アルプス山腹。被害妄想の旧伯爵が建てた「奇巌城」という名の別邸に招かれた5人の男たち。なぜか全員イニシャルがM。だが、そこに招待者の姿はなく、突然“ドクターM殺人事件”の開幕が告げられた。しかも犯人は2人と明言!誰が味方で、誰が敵?脱出不能、外部との連絡手段もない状況でゲストは究極のパニック状態に…。山荘ミステリーの常識を覆す「犯人複数宣言」からはじまる恐怖の心理ゲーム。 (Amazonより)


私が心理作品が好きという性格上、本作は見逃せないものだった。
ふらっと寄った本屋さんで手に取ったものだけれど、知らない作者さんではあったものの面白かった。
得をした気がする。
本作の見所はやはり心理状態であると言える。
5人のうち殺人者は2人。
密室。
次々と減っていく容疑者と被害者。
信じられるのは自分のみ。
極限状態での疑心暗鬼な状態、自分しか信じられない、他に対する怯えの描写は今まで読んで来た作品の中でもトップレベルに位置する。
しかし最後まで読むと分かるのだけれど、その心理状態を描写している中に細かな伏線や叙述トリックとまではいかないが文章の作り込み、ロジックが上手い具合に織り込まれている。

そして衝撃だったのが著者から読者に対して挑戦状が叩き付けられるのである。
ここまで読んだら「あの男」と「あの男」は生きて帰れたかもしれない…と。
この一文が出てくるのはかなり序盤であり、読者を興奮させてくれる一文である。
結果的には1人は当たっていた。しかしもう1人は分からなかった。

そしてこれはミステリー小説であり、サスペンス小説でもある。
犯人の心情を吐露する場面なんかは火曜サスペンス劇場顔負けである。

吉村達也さんの作品を始めて読ませていただいが、
小説家はこう言う考えや世間からの批判を受けていると言うのを考えさせられた。
そしてそういう自分の考えを踏まえながらも、文章や構成はテンポも良く、上手く内外の世界を作り上げていった。
『一方その頃』という決まり文句もなぜかイヤらしく無い正統派なオーラをまとっていた。

本作は他人にもお勧め出来る作品だった。

51H5BU0pKBL.jpg




Artist : Chet Baker & Paul Bley
Song : If I should lose you




スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

テストは紙飛行機

Author:テストは紙飛行機
FC2ブログへようこそ!

最近の紙飛行機
最近の皆様からのテスト
カテゴリ
My Recommend CD !!
かなり自己中だけど聴いて損はない!!
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。