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クルマと科学週間 五日目 ーエンジンの理想ー

正直に言います。
難しい話をします。


カルノーの定理
カルノーの定理とは理想的な機会は、同量の熱が移動する事によって同量の仕事が発生し、その量は温度だけで決まるというもの。

19世紀初頭、フランスはヨーロッパの覇権を求めてイギリスと延々と戦いを繰り返し、敗れ去りました。

その原因を工業力の遅れに求め、蒸気機関の発達を志した1人の愛国者が居ました。
それが
ニコラ・レオナルド・サディー・カルノー(1796~1832)である。

カルノーは「熱機関」から取り出せる動力を最大にする為にはどうすればいいのか、を1824年に発表した論文で詳しく検討しました。

熱の移動には2種類あります。
ひとつは体積の変化をともなう移動です。
その際、「体積の変化×圧力」で表される仕事をします。
そしてふたつめは高温の物体と低音の物体を接触させた時に高温部から低温部への1方向に不可逆的に熱が移動する現象です。
これのみでは仕事は一切しません。

それならば、熱の移動を利用して最大の動力を得るには、温度差による移動をなくし、体積変化による熱の移動のみを起こすようにすれば良い。
それを実現する為にカルノーが考え出したのが、カルノー・サイクルと呼ばれる過程です。

RIMG0001_convert_20110218002913.jpg
カルノーサイクルはAからA=A'の一連の過程で、熱移動によるエネルギーを発生させる。

今から上の図を使って説明します。
一歩一歩確認しながらついて来て下さい。


まずシリンダー内の気体が、熱を供給する熱溜1と同じ温度(T1)になっている状態のAからスタートです。
熱溜から供給された熱がピストンを押し上げながらシリンダー内に移動する。この過程で動力を得て、状態Bとなります。
次に温度の低い熱溜2(温度T2)にいきなり接触させずに、断熱材を使って熱の出入りがないようにしておいて、ピストンをさらに引き上げます。
すると、熱はより大きな体積に拡がり、薄められ、気体の温度が下がります。
これを「断熱膨張」と言います。
こうして温度をT2になるまで下げて、Cの状態にした後、熱溜2と接触させて、温度をT2に保ったまま、ピストンをゆっくり押し下げ、Dの状態にもって行く。
その際に仕事をしなければならず損をするのですが、前に動力を得た仕事と比べ、低い温度での過程なので、気体の圧力も低く、より少ない仕事で良いのです。
最後に断熱措置をしてから、ピストンを押し下げる。
今度は、熱がより小さな体積の中に押し込められ、温度が上がっていき、体積も温度もスタートのAと同じ状態に戻ります。

このカルノー・サイクルこそ、カルノーの定理でいう理想的な機械があり、最大の効率を得る熱機関の理想なのです。



こんな難しい、意味の分からないことを考えつくニコラ・レオナルド・サディー・カルノーは実はかなりのイケメンなのです。

carno.jpg


余談

そして上の図はカルノー・サイクルの概念図でしたが、
下の図はカルノー・サイクルの圧力-体積図です。

image283.gif

P=圧力
V=体積


カルノーが上記の概念を述べた際は注目されなかったのです。
実はカルノーサイクルの圧力-体積図と名付けられていますが、
これはカルノーの死後、1834年に同国人のクラペイロンがこの圧力-体積図を発明したのです。
そしてこれもまた注目されませんでした。
しかし英国人ウィリアム・トムソンがこの2人の仕事の重要性を再認識し、広く世に紹介しました。
トムソンはカルノー・サイクルを使って「絶対温度」と呼ばれる温度の目盛りも発明しました。
カルノーの仕事が敵であった国の人間によって世に知らしめられた。
皮肉ですね。
世の中そんなものなのかもしれません。


Artist : Alanis Morissette
Song : Ironic



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