スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

懐かしさと寂しさと気まずさと

今夜、地元の商店街に夜店が並んでいました。

歩くとたった3分程で抜けられる小さな小さな商店街。
小学生の頃は門限があり、でもこの日だけは門限も長引き夜に友達と会えて遊べるという特別な日。
とてもとても楽しかった。
商店街には小学校の友達、中学の怖い先輩達、小中の先生達。
商店街の喋りなれたおじちゃんもおばちゃんも何故かいつもと違って見える。
夜の暗さの中で赤提灯に照らされた友達、片思いしていた女の子、すべてが印象的だった。
今でも思い出せる。
夜店を堪能したらそのまま友達の家に上がり込みゲーム。
9時近くまで、親が怒鳴り込んで来るまで、遊んで、遊んで、遊びまくった。
金魚とスーパーボールを共存放置していることも忘れて。


たまたまいつもと違う道から帰ろうと思って、商店街を通るとその賑わい。
でも何か、規模が小さくなった気がする。
俺が大きくなり過ぎたのかな?
ううん、確実に小さくなった。
俺が現役の頃は商店街のおっちゃん達に混じって、出店のプロ、所謂テキ屋という人達がいた。
今日はそのプロ達がいなかった。
お菓子屋のおばちゃん、玩具屋のおじちゃん、和菓子屋のおねえちゃん。
なにか寂しかったな。
懐かしい顔も初めて見る顔も。
子供達の笑顔は沢山あった。
みんな髪を濡らす程汗かいて、射的場のおじちゃんと身の乗り出し方を言い合ったり。
俺もそんなことあったなぁ。
今となってはみんなの上から、笑顔ではなく微笑みを投げかけるくらい。

とそんなことを思っていると、どこからか
「ハセ!」と声がした。
振り返ると郵便局のポストの前で明石焼(たこ焼きの明石Ver.)を焼いてる懐かしい顔が。
白ノースリーブシャツに、ジーンズ、白はちまきという完全に屋台のおっさん化した先輩の姿が。
先輩!
近寄ると先輩の後ろからまたも見たことのある顔が。
俺はその顔を見るやいなや体を強張らしてしまった。
「せ、先生!その節はど…どうも」
「長谷川お前も変わってないな、そのクソ真面目そうな態度に何回騙されたか」
「そ…そんなことしてないですよ。1回くらいでしょ」
「その1回が大き過ぎや。俺の教師生活で生徒に肘鉄食らったんはあれが最初で最後や。血を流されたのもな」
「何回も言ったじゃないですか。あれは事故です」
「1発目はな。でも2発目は事故な気がせん」
「でもあの時他の先生も俺を信じてくれたから無罪放免になったじゃないですか。事故ですよ」
「それや、その原因はそのクソ真面目な態度のせいや。お前が卒業しても毎年体育大会がある度に“あれ”は話題にのぼるんや。体育教師を血まみれにした生徒がおったって。その度にお前の極悪さを説いてきたんや、実らずやけどな」
「すいません」
先輩が横やりを入れる。
「ああ、その話なら俺も聞きましたよ!高校の時たまたま中学に行ったら、あのクマが血まみれになって職員室に帰って来たってw」
「そのクマの手には生徒会の長谷川がおったってw」
「生徒会の長谷川って俺の後輩のハセやんけって思ってめっちゃ笑いましたよwクマが凄い悔しがってたってとも聞きましたよw」
「そこのところどうなんですか?先生。悔しかったんですか?」

「悔しくなんかない。俺の可愛い生徒をより一層可愛がれると思ってワクワクしたくらいや」
「さすがクマ。怖すぎるw最先端の可愛がりw」
「それにしても先輩、先生のことようクマって言いますよね。俺は失礼やしよう言わないですよ」
「それやんな、その一見真面目そうな態度がw」
「一見じゃないですよ、根っから真面目です」
先生はふと思い出したようにこう呟いた。
「ドロップキック…」
「え?クマどうしたんですか?」
「長谷川お前、高校でも体育教師に暴行を働いたらしいやないか」
「なんで知ってるんですか!?」
「お前はウチの卒業生や、高校の内申は降りて来るんや、特に良くないものはな」
「それはクマ関係ないですし、いいじゃないですか。」
「お前、どさくさにまぎれてクマって言うな」
「バレました?w」
「悪魔なんや、長谷川は今まで見てきた生徒の中で一番悪魔みたいな男やった。なんで先生達はこんな悪魔を無罪にしたんや」
「クマそうとう悔しいみたいですねw」

その後も色々世間話をしました。
俺の生徒会選挙のときのポスターが全裸で議論を呼んだとか、
技術室で卑猥な形に象った木片を女子更衣室に投げ込んだ先輩の話とか。
俺たちが覚えてないようなことを詳らかに覚えている先生。
理想のような先生。
厳しかったけど、こうやって話すと素晴らしい先生なんだなって。
今では商店街の夜店に見回りにくる先生は知らない人たちばっかりやけど、
こうやって一人でも知っていると、昔の記憶は一つずつ繙かれていく。
記憶に触れると、また記憶を呼び起こす。
素敵な体験。

今夜、中学生の時のような笑顔を取り戻せたかもしれない。



Artist : The Who
Song : Wont Get Fooled Again






スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

テストは紙飛行機

Author:テストは紙飛行機
FC2ブログへようこそ!

最近の紙飛行機
最近の皆様からのテスト
カテゴリ
My Recommend CD !!
かなり自己中だけど聴いて損はない!!
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。